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The Never Die (Usher-to-the-ETHER)


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The Never Die

2005年発表の1st。

ショップではメロブラとして紹介されていましたが、トレモロ全開といった作風ではなく、聴き手に抑圧を与えるような、ややノイジーなブラック特有の平坦リフと、不吉な音色・メロディのキーボードで聴かせる、メロウさよりも頽廃的なムードを重視する路線の音。「Claustrophobic Metal(閉所恐怖症的メタル)」を標榜している彼らですが、少し篭もり気味のプロダクションもあって、キャッチコピー通りの閉塞感が強く感じられる音。

結構メロディアスではあるものの、メロディが澱んだ空気感を演出するような、徹底して厭世的で頽廃的なものであるため、変に甘くなったりしていないのが良い感じ。また、女性ならではの声の鋭さを活かしたヴォーカルもかなり良いですね。ドスを効かせつつ、クレッシェンド気味に声を荒げて絶叫するような部分では、獰猛な表現力を発揮していてかっこいいです。

鬱系のバンドの多くが個人のネガティブな感情を可聴化したような音を出しているのに対し、このバンドの描く世界観は、ムードそれ自体が抑鬱的…という感じ。徹底してダークな中に暗い美しさもある音で、多少カルトっぽさはあるものの波長が合えばかなり浸れるであろう作品。

Usher-to-the-ETHER ★★ (2012-04-29 21:23:44)