こういう音を評価するのは難しい、ある意味お約束だし、メタルとしてはパンチが弱い。スピードで勝負する分けでもないが、日頃J-POPを聴いている人を振り向かせられる程、敷居は低くない。 インテリジェンスな部分もある、だからお気楽にノリノリで楽しめる分けではない。また本気のAORファンにとっては音がデカすぎる。 彼らのターゲットは狭い、それだけに苦難の連続だろう。だからこそ日本のメディアが手を差し伸べたのだろうが、リードシンガー問題で苦労は絶えなかった。決定的だったのは、人気も絶頂だった頃、ゲイリー・バーテンを迎えアルバムと2枚組のライブ音源&映像を世に出したのがピーク。 ゲイリー・バーテンはルックス的にも華はないし、過去最弱の歌い手だ。まぁMSG人気で売れたと言われているが中古市場では拾いきれないくらい流通している。 傑作の多いバンドだ。個人的にはA Cry For The New Worldはメロディックメタルの歴史に刻まれるだろうし、ソングライティング力が爆発したForever In Timeなど、彼らの威光を世に伝える名盤だろう。 そして今作も、その名盤に名を連ねるのだが、若い人を振り向かせられるインパクトは残っていないだろう。