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EVERYTHING (2011年)
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2012-01-07 21:29:17)

2011年発表の2nd。

最初聴いたときはその壮絶さと、埋もれ気味のミックスのせいでほとんどノイズにしか聴こえなかったヴォーカル、トレモロを交えたノイジーなギターリフなど、ブラックメタルの様式を踏襲しつつも、キーボードやクリーントーンのギターが儚さ、浮遊感を演出する、今流行の(?)シューゲイザー/ポストブラック。メロウなフレーズを随所で聴かせるベース、ジャズっぽい柔らかく叩かれるドラムも、ノスタルジックな情景の描写に一役買ってますね。

この作品、他の同系統のバンドと比べると、儚さやノスタルジーの表現が力技っぽく感じるんですよね。キーボードが入ればそれが辺りをベタ塗りする勢いで哀愁篭ったメロや音色を奏でてるし、アルペジオもよく聴こえる、しっかり太い音で録音されている感じ。激情を表すようなノイジーなリフもまるで土石流のよう。…個人的にはこの手の音でメロディや音色が繊細過ぎると、余程曲作り・音作りの上手いバンドでないと、ちょっと退屈に感じてしまうときもあるので、彼らの作風は心地良く聴ける絶妙なラインだったりします。

シューゲイザー的な感性を持ったバンドの中でも、分かりやすくその魅力を伝えてくれる作品だと思います。個人的にはヴォーカルがブラックから離れてないのも嬉しいポイントだったり。この手の激情と儚さ、ノスタルジーが同居するポストブラックに興味を持ってる方は是非。



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