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HEIR TODAY GOD TOMORROW
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解説 - HEIR TODAY GOD TOMORROW
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2011-12-19 22:19:53)

2010年発表の1st。

このバンドもブラックメタルにハードコアのテイストを加味したスタイルを演ってますが…個人的に、この手のバンドってブラックから逸脱するほどハードコアの要素が強いと「ちょっとなぁ…」と思ってしまうことが多いんですが、このバンドは取り入れ方の配分的にかなり好みですね。

確かにドラムに炸裂感があったり、リフがオールドスクールでダーティなノリの良さを含んでいたりはするんですが、同時に邪悪が脈動するかのようなドスの効いた漆黒さも醸し出していて、雰囲気は真性ブラックそのもの。ある程度立体的で迫力がありながらも、プリブラのRAWさを失わない音質も良い感じ。また、メロディは北欧のカルトブラック特有の陰湿さが感じられて、それが邪悪さを更に際立てているのが良いですね。

ヴォーカルも地声交じりのがなりスタイルながら、ハードコアの熱さよりもWATAINやOFERMOD辺りに通じる禍々しさが伝わってくる声で、私的にも好み。そうした諸要素は元より、何よりプリミティブブラックの催眠的なムードが失われていない、むしろ強化されているというのがなにより素晴らしいと思う。ただ個人的な好みを言えば、メロディの陰湿さが秀逸なだけにあと2割くらいメロディ分を増量してくれれば言うことなしだったんですが。

ショップのコメントでは「マニア向け」と書かれていたので、結構身構えて聴いてしまいましたが、カルトなりの質の高さがあってそこまで敷居の高いアルバムではないと思います。DARKTHRONEは3部作より最近の音源より、ハードコアテイストを取り入れ始めの「Sardonic Wrath」「The Cult is Alive」期こそ至高だと思う方は特にハマるのではないでしょうか。



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