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DECEMBER MOON
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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2011-08-16 20:11:10)

87年発表の4曲入りデモ。
私はMAYHEMとのスプリット(A Tribute to the Black Emperor)で聴きました。

年代が年代だけあって、曲の方はブラックっぽくはないですね。
音質こそプリミティブブラック並にRAWなものの、スタイルの方はほとんどスラッシュメタル。不気味なアルペジオを交えたムードの演出パート等はありますが、この段階では寒々しさや禍々しさを醸すトレモロや、酩酊感を演出するミニマリズムなどの導入はなく、代わりに狂ったギターソロや刻みを多用したリフなどが耳を引く音。それなりに耳に残るフレーズも多いです。

そしてDeadのヴォーカルですが…この時点でスラッシュの熱さとは全く違う道を行くヴォーカルという事が分かりますね…。叫び方もウィスパーっぽさが混じるような感じで、聴いているとなんだか自傷を唆されているような、厭な感じがします。特に「Disgusting Selma」の、声帯を軋ませるような声でのスキャットはリアルに狂った感じがして、近づきたくなさではManiacやKvarforth以上。こんな声出す人なら、ライブ中に割ったビール瓶で体を刻んで出血多量になるもの頷けるなぁ…って感じ。

という訳で、Deadの狂気的パフォーマンスが、エピソードによって誇張されているものではないということがよく分かる作品。MORBIDのメンバーが正規盤を再リリースしたり、最近リリースされた音源集「Year of the Goat」などにも入っていたりするので、音源自体の入手は難しくないかと。



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