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DEATH CAME THROUGH A PHANTOM SHIP (2010年)
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DEATH CAME THROUGH A PHANTOM SHIP
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解説 - DEATH CAME THROUGH A PHANTOM SHIP
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2011-04-05 20:42:17)

2010年発表の2nd。

丁度シンフォ系が聴きたくなったときにショップで推されてたので、つい買ってしまったんですが、これは高品質なリリースが続くシンフォブラックの中でも、特に作曲面や演出面において、頭一つ抜けたクオリティを持ってる作品ではないでしょうか。

ゴシック的な仄暗い邪悪さと美しさを備えたメロディと、緩急織り交ぜた展開でシアトリカル・コンセプチュアルな世界観を、まるで劇場にいるかのような臨場感をもって聴かせる作風は近年のCRADLE OF FILTHに近いものがありますが、このバンドは更に初期DIMMU BORGIRのムード作りの上手さまで兼ね備えているのが凄い。時々後期EMPERORのような、知性的な邪悪さの宿ったメロディも聴けるし、個人的にはシンフォブラックとしては非の打ち所がないです。

(特に近年の)COFが正統派メタルのマッシブさに拘り、時々演出面やメロディ面で弱さを感じさせる場面があったり、初期DIMMU BORGIRはアトモスフェリックな音楽としては最高でも、正統派メタルの観点から見ると微妙だったりといった弱点がありますが、このバンドは正統派にも雰囲気系にもおもねりすぎない、絶妙なバランス感覚があると思う。金太郎飴になりがちなこのジャンルでも、「曲のよさ」で聴かせるセンスはCOFやDIMMUなどのメジャーバンド同様、素晴らしいものがあると思う。

悪いところといえば、やや音質が迫力に欠けるくらいですが、これもアトモスフェリックな空気感を出すためには寧ろプラスになっていると思うし、別にそこまでの欠点ではないかと。まあ、音量はもう少し上げた方がいいとは思いますが。
…という訳で、シンフォブラック好きな方ならチェック推奨な良作。メタル自体が好きな人にも、ブラックの雰囲気が好きな人にも、是非聴いて欲しい作品です。



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