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Den sociala vanförheten (Usher-to-the-ETHER)


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Den sociala vanförheten

2009年発表の1st。

Kvarforthを含む、メンバーの半数以上がSHINING絡みと言う事で、やはりSHININGのような絶望的な鬱ブラックを期待してしまいますが、思いっきり期待通りの音を出してますね。

ただしメタリックな感触も色濃く残していたSHININGと比べると、こっちは疾走をほぼ廃し、ヴァイオリンやピアノによるメランコリックなメロディを導入し、より「物哀しさ」に焦点を絞ったような作風になっていると思います。

あくまで個人的な主観ですが…他の鬱ブラックと比べてこのバンドの音が「違う」と思うのは、暗さや陰鬱さだけではなく、「寒さ」が強く感じられる点。それも吹雪を思わせるDISSECTIONやTHE LEGIONのような「寒さ」ではなく、暖炉も何もない山小屋でじわじわと体温を奪われ、凍えて死にゆくような、もっと陰湿な「寒さ」なんですよね。

5曲目のラストなんて、人生のエンディングみたいな感じしますもん(笑)。
あぁ、冥府の川の流れる音が聴こえてくる…(笑)。
その「寒さ」の演出の根幹を成すトレモロリフのメロディセンスも秀逸だし、ピアノのイントロから一気に奈落に落とすような、どす黒いバンドサウンドの迫力も十分。

Kvarforthの、苦悶に胸を掻き毟るようなヴォーカルも相変わらず素晴らしい表現力だし、流石SHININGという一流バンドが絡むだけのことはある質の高さがありますね。
陰鬱な寒さを求める人はSHINING以上に気に入るかも。打ち棄てられて凍えて死ぬ感覚が味わいたい人は是非。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2009-11-29 20:49:00)