BEHERIT / Drawing down the Moon フィンランドのプリミティブブラックの2nd。 神秘的なメロディや畏怖を感じさせるキー、ドゥーム並に低音が強調された音質、何かを 吐いてそうなVoによって醸し出される、邪教の儀式のようなカルトな雰囲気が素晴らしい作品。 …なんですが、音が小さすぎて萎える…このせいで50%くらい魅力を損なってそうなアルバム。 ARCTURUS / Sideshow Symphonies 1stではシンフォニックブラック、2ndではアヴァンギャルドメタル、3rdではヘヴィメタル 寄りと、作品毎に異なる視点から宇宙観を追求してるバンドの4th。今回はプログレッシブ ロック寄りの作風で、質的にも今までと全く劣らない、丁寧な仕事がなされてる感じ。 なのに音が小さい!!だけでなく、曲によって音量が違うという暴挙。惜しすぎる…。 VELES / Night on the Bare Mountain・Black Hateful Metal ポーランドのペイガンブラックの1stと2ndのカップリング。 1stではペイガンらしい叙情的メロディ、2ndではプリミティブという言葉を拡大解釈したかの ようなアレンジが聴けますが、これも音が小さい。CDに手が伸びにくくなるレベルの小ささ。 MANES / How the World Came to an End ノルウェーの元シンフォニックブラックメタルバンドの3rd。 今作はエレクトロニカ、トリップホップ、ジャズ方向に舵を切ってますが、近未来的な情景を 描きながら全体を通じてブラックにも通じる終末観が漂っていて、雰囲気は完璧。 ただ、ヴォーカルが猫なで声で歌うパートが多く、似た路線のULVERの5thやTHE 3RD AND THE MORTALの4thと比べてヴォーカル面は魅力に欠ける印象。でも多国籍語でのラップなど、 かっこいいパートもあるので、全体的なヴォーカルの印象としてはまあまあ。 これで前述のバンドくらいVoが良ければ、個人的には大名盤なんだけどなあ…。 今回はこの辺で。 基本的にメタルは少なくともJ-POPよりは音を小さくしないで欲しいです。